健康・免疫・アレルギー

免疫とアレルギー- 6

 今回は単球という免疫細胞(白血球)の話です。これまでに説明したいろいろな種類の白血球と比較して、大きいことが特徴です(血液中で最も大きい)。前述の好中球は1個のばい菌を食べると死んでしまいますが、単球は次々とばい菌を食べると言われています。
 しかし、単球の働きはこれだけではありません。血液中には2~10%存在しますが、血管から出て、組織に移動するとマクロファージまたは樹状細胞と呼ばれるようになります。
 次の回で詳しく説明しますが、免疫は第一線で働く自然免疫とすぐには動かないけど、2回目に効率よく働く獲得免疫があります。単球やマクロファージはこの自然免疫の親分と考えられていました。マクロファージは人間だけでなく、鳥や爬虫類、魚といった脊椎動物だけでなく、昆虫にも存在することからも、自然免疫の一部だと考えても当然です。しかし、最近になり、マクロファージや樹状細胞が獲得免疫の総司令役を担っているといることが明確になりました。機能性表示食品の免疫で登録された乳酸菌もこの樹状細胞を活性化し、様々な免疫を活性化するとされています。まあ、何か一つの細胞を活性化すれば良いっていう考え方もおかしいといえばおかしいのだけど。
 先にも書きましたが、次は自然免疫と獲得免疫です。新型コロナのワクチンにもつながる内容にしたいと思います。