健康・免疫・アレルギー

免疫とアレルギー- 4

 前回話に出た白血球について述べていきます。白血球は免疫担当細胞とも呼ばれ、免疫に深く関与している細胞ですが、いろいろな種類のあることが知られています。最近は、遺伝子や表面抗原(細胞の顔?手?)などの解析レベルが格段に上がったこともあり、とても多くの種類に分類されています。全ての種類を説明してもキリがないので、ここでは、中学校や高校で習うレベルで説明します。
 白血球は血液立方μm(1/1000mm立方)中に4000~9000個/含まれていて、大まかに顆粒球、リンパ球と単球とに分類されます。顆粒球は3種類あって、好中球、好酸球および好塩基球に分けられます。
 好中球は、人の血液中に最も多く存在します(約50%)。ばい菌やカビなどの病原菌や異物が体内に侵入してきたときに一番に集まってきて、飲み込んで殺菌します。
 好酸球は、血液中に1~3%程度存在します。本来の働きとして、ある種の寄生虫に対して体を守るものでした。しかし、最近では寄生虫もほとんどいないため、本来の働きではなく、アレルギー疾患に関与している細胞として悪評が立っています。
 最後の好塩基球は、1%未満と非常に少ない細胞です。これも寄生虫をやっつける細胞とされていますが、やはり、今では、アレルギーの原因の一つとされて、イメージは悪いものとなっています。

 リンパ球、単球は次回に持ち越します。