免疫とアレルギー- 7
今、新型コロナ禍に対して、ワクチンが最も有効な手段として、接種数も激増しています。今や「打たざる者、人にあらず」みたいな風潮になっているのは少し行き過ぎのような気もします。
まず、ワクチンとは何かから始めましょう。簡単に言えば、ばい菌やウイルスによる感染する病気(感染病)に罹る前に、原因菌を病気にならない量または殺した状態て注射することです。これにより、その病気にかかりにくくなったり、症状が軽くなったりします。では、なぜこのような効果があるのでしょう?これが、前回のブログで書いた獲得免疫です。今回はこれについて述べていきます。
獲得免疫と自然免疫。あまり聞きなれない言葉かと思います。簡単に例えるなら、身体に入ってきた悪者(ばい菌)を如何にしてやっつけるかとなります。まずは何はともあれ、侵入者を倒す必要があります。第一防衛線として血液中に流れている免疫細胞の好中球が対応します。一個のばい菌に対して一個の好中球が掛かります。傷口にたまる膿は好中球がばい菌をやっつけた後の死骸です。通常は、これでばい菌は駆除できます。しかし、世の中には、無茶苦茶に増殖が速いばい菌とか、不衛生で次々と新しいばい菌が入ってくる時とかがあります。こうなると、好中球だけでは対応しきれません。ここで登場するのが、マクロファージです。マクロファージは1つの細胞で30~50個のばい菌を食べることが出来るだけでなく、そう簡単には死にません。さらに、食べて細胞内で消化・分解してばい菌の顔や形、特徴を情報として保持することが出来るのです。ここまでの流れが自然免疫になります。
あれ、、自然免疫だけで、ページがいっぱいになってしまいました。獲得免疫の説明は次回に回すことにします。いつになったら、アレルギーの話に辿り着けるのやら。