免疫とアレルギー- 5
前回は、白血球の顆粒球について書きました。いつになったら、見出しにあるアレルギーの話が出てくるのか?となりますが、免疫や白血球のことを知ることで、よりスムーズに理解できると思いますので、もう少し我慢してください。
今回は、まずリンパ球の話です。人の場合、白血球中の割合として35~40%とされますが、必ずしもこの中に入っていないと病気というわけではありませんので、あくまでも目安です。リンパ球も顆粒球と同様にT細胞、B細胞およびNK細胞があります。ローマ字ばかりで分かりにくいかも知れません。
リンパ球の特徴は顆粒球と違い、ばい菌が入ってきたからといってすぐに活躍するわけではありません。ばい菌よりもガン細胞のような体内に出来た悪い細胞やウイルスに感染した細胞を殺します。また、抗体を作って、ばい菌を退治したりします。いづれも、無作為に対応するのではなく、攻撃対象を見極めて、さらにそれを記憶する働きもあります。この働きを利用したのがワクチンとなります。新型コロナのワクチンだけでなく昔から多くの感染症に応用されています。
リンパ球の中でもNK細胞は、ガン細胞などに対して無作為に攻撃する免疫細胞なので、ガン治療に利用できないか?と注目されることもあります。
リンパ球は、これ以外にもいろいろな働きがあり、このページだけではその1/10程度ですが、キリがないので、今回はここまでとします。次回は単球のお話です。